TeddyLoid

TEDDYLOID X FOXES

先日の来日の際にライブで共演を果たしたFOXESとTeddyLoid。UKと日本、それぞれで注目されている次世代アーティスト、そして両者とも25歳同士、という事で、今回対談を決行!同世代だからこそ話せる等身大の素顔に迫りました。

フォクシーズに以前からご注目をされていたということですが、何をキッカケにフォクシーズの音楽を
知りましたか?

TeddyLoid: 僕は以前からmyspaceでゼッドやスクリレックスの存在を知っていて、まだヴォーカルが入っていないインストゥルメンタルの頃から知っていたんですけど、「クラリティ」を聴いた時に本当に衝撃が走って、彼女はギターやドラムを幼い頃からやっていた、というのを聞いていたのですが、「クラリティ」の歌詞の世界観だったりとか、メロディ、同い年なのに凄い歌詞やメロディだな、どうやって作っているんだろう、と思いました。彼女自身がそのメロディを作っているのかどうか、聞いてみたいです。

FOXES: 私も、あなたの昨日のオープニング・セットを見て、本当に同い年とは思えない才能だと思ったわ!あのリミックスは、この世界のものとは思えなかった。とてもユニークで、使っているサウンドも超素敵だと思ったわ。 「クラリティ」では、実は私はソングライティングには関わっていないの。自分の音楽は、普段すべて、楽曲も歌詞も書くんだけど、「クラリティ」だけはそうではなくて、珍しいことだったのよ。曲を聴いて一瞬に恋に落ちた。ゼッドも、ゼッドがやっていることが大好きだから、この曲は最初から凄く大切な曲だったの。この曲に自分が参加することで貢献できると思わなかったら、やらなかったと思うわ。普段だったら引き受けなかったと思うわ、いつもは自分でゼロから曲を書くから。あの曲はマシュー・コーマが書いたのよ。

TeddyLoid: 曲を自分のものにしていて、凄いなと思いました。

フォクシーズは、TeddyLoidさんのオープニング・セットを聴いた感想はいかがですか?

FOXES: とにかく、「ワオ!」と思ったわ。これ全部私の曲だけど、それぞれの曲で一番アンセミックな部分を強調していたリミックスで、格好良かったた。曲が全部エネルギーに満ち溢れていて、「私もこうすれば良かった!」って思ったりしたわ。曲もたくさんかけてくれて、「あ、またリミックスだ!あ、これもだ!すごい!」って思った。最高のオープニングだったわ。

TeddyLoid: 昨日のはスペシャル・セットで、フォクシーズ・セットだったんです。

FOXES: ははは、まさにそうだったわね!

TeddyLoid: 新たに今回作った「レット・ゴー・フォー・トゥナイト」のTeddyLoidリミックスを皆に聴いてもらえてとても嬉しかったし、お客さんの反応もとても嬉しかったです。

FOXES: リミックスは本当に素晴らしかったわ。感心しちゃった!エネルギーに満ち溢れていて。お客さんも皆とても興奮していて、盛り上げてくれたから、本当に良かったと思うわ。

TeddyLoid: 僕も色んなシンガーの声を聴いているけど、同い歳で、彼女ほどエネルギーを感じるヴォーカリストはなかなかいなくて。そのエネルギーを自分のリミックスにも還元できたと思う。

FOXES: 私もパワフルなヴォーカリストが好きだから、わかるわ。

TeddyLoidさん、オープニングでのお客さんの反応はいかがでしたか?

TeddyLoid: お客さんの反応だったり、「レット・ゴー・フォー・トゥナイト」を一緒にお客さんと歌えたことは嬉しかったです。

FOXES: お客さんが歌詞を知っているのが信じらないわ!

TeddyLoid: 僕も一ファンとして、一緒に再来日をお祝いできて良かったです。

フォクシーズのライヴ本編はいかがでしたか?

TeddyLoid: 昨日のライヴで本当にびっくりしたのが、マッシヴ・アタックの「ティアドロップ」をカバーしていて、僕はあの曲を今まで聴いたことなかったんだけど、おとといたまたまアニメの仕事をしている中で、参考としてダウンテンポの曲を探していた時に、「ティアドロップ」を聴いていたんです。その次の日にまさか彼女がカバーするなんて思ってもいなかったです。だってこの曲って、確か1998年の曲で、僕たちがまだ小学生の時の曲なんですよね。なぜその曲をチョイスしたんですか?

FOXES: それ本当に不思議な偶然ね!
マッシヴ・アタックは私にとって、幼少期の大きな部分だし、インスピレーションを凄く受けているアーティストなの。歌詞も音もよ。自分たちの道を確立してるわよね。美しいと思うわ。大きなファンなの。子供の頃の私のビデオを見ると、後ろでマッシヴ・アタックがいつもかかっているの。母親がずっと聴いていたのよね。だから小さい頃を思い出すわ、小さい頃からずっと聴いてるの。アルバムは全部揃えるべきよ!

TeddyLoid: 僕は逆に親がずっとロカビリーしか聴いてなくて。両親がロックンローラーだったから毎日エルヴィス・プレスリーを聴いてたんだ。

FOXES: はは!良いわね!じゃあ音楽のテイストがかなり変わったのね!
私はね、エミネムをめちゃくちゃ聴いてたわ。怖いぐらい好きだったのよ。2年ぐらい、自分がエミネムだっていう錯覚を起こしてたわ。

TeddyLoid: 僕もエミネム好きだった!映画も好きだったな。

FOXES: 「8マイル」でしょ?あれ良い映画ね。

TeddyLoid: 僕はヒップホップも好きだし、ビートボックスもしてたんだ(ビートボックス披露)。

FOXES: わあ!何それスゴイ!すぐに出てくるのね!凄い才能だわ!

TeddyLoid: ザ・ルーツなんかも好きなんだ。

FOXES: 私、ザ・ルーツでテレビ番組でコラボしたんだけど、最高だったわ。ザ・ルーツが「クラリティ」をやる準備をしていて、彼らの前で歌うなんて、緊張したわ。

TeddyLoidさんはワールド・ツアーに回られたご経験があるそうですが、オーディエンスの違いは
何か感じましたか?

TeddyLoid: 僕は海外だとやっぱり言葉が通じない国があって。僕はフランスのフレンチ・エレクトロをやってきたんだけど。でもやっぱり皆言葉関係なくて、音で皆盛り上がってくれて、エキサイトしてくれるっていう感覚を、海外でとても感じました。

FOXES: 全く同意だわ。私はサウンドトラックが好きなんだけど、サントラって、歌詞がなくても音楽を通じて感情を伝えられるでしょ?音自体が感情を持っているから。音を通じてストーリーを語っているような感覚よね。だから本当に音楽は共通言語よね。

TeddyLoid: 僕もサントラが凄く好きで、映画だけじゃなくてゲームやアニメのサントラも好きだな。

FOXES: そうよね、よくゲームのコマーシャルでも凄く良い音楽を使っていたりするわよね。

TeddyLoid: どのサントラが一番好きなんですか?

FOXES: 「レオン」とか、「フォレスト・ガンプ」が大好きよ、映画もサントラも。ハッピーな部分と哀愁のある部分がある曲が好きなの。ピアノで悲しみを表現する部分とかに惹かれるわ。

TeddyLoid: 僕も2歳の頃からピアノとエレクトーンをやっているから、そういうの大好きです。

FOXES: 嘘でしょ!?才能の塊ね!

TeddyLoid: 映画でいうと「インセプション」にとても影響を受けました。

FOXES: あの映画、凄く混乱したわ。一分ごとに一時停止しないと見れなかった!でもサントラは凄く良かったわね。

フォクシーズは、まだ体験していない日本の文化で、興味のあるものはありますか?
アニメとか、ボーカロイドとか。

FOXES: (ボカロの説明を受け)何それ!凄そうね!

TeddyLoid: 最近deadmau5も初音ミクのTシャツ着てるんだよ。

FOXES: それ、是非見てみたいわ。
あとはカラオケは行きたいわね。もう少し街を歩いたらやりたいことがたくさん出てきそうだわ。
「日本でやるべきことリスト」みたいなのが欲しいわね。猫カフェも行きたいのよ、絶対変な体験になると思うわ。
とにかくもっと日本の文化に触れたいわ。神社にも行きたいし、ファッションももっと見てみたい。
あとは日本でライヴが見てみたい。日本の音楽シーンのことをもっと知りたいわ。

TeddyLoid: そのリスト、僕が送るよ!

FOXES: 是非お願い!

TeddyLoid: 僕は元々ダフト・パンクとかジャスティスとか、フレンチ・エレクトロのアーティストが大好きだったんだけど、今は僕自身もボーカロイドもやるし、僕の仲間たちはボーカロイドを使った曲を作っている人が多いんだよね。Livetuneとかdeco*27さんだったりとか。

FOXES: 本当に見てみたいわ!それって…どういう風に曲を作るの?

TeddyLoid: パソコンで文字を打ち込むとまず声が出て、それに音程を付けていくんだけど、MIDIでメロディをつけながら、好きな文字を喋らせられるし歌わされるし、変幻自在ですよね。

FOXES: わお!狂ってるわね。歌詞も書いてるの?

TeddyLoid: そうですね。今まで日本語でしかできなかったんだけど、最近英語版が出たんだよ。

FOXES: それ見てみたいわ!

TeddyLoid: フォクシーズのボーカルを録って、フォクシーズのボーカロイドを作ることもできるんですよ。

FOXES: それ超気味悪いわね。

TeddyLoid: フォクシーロイドだね!

FOXES: フォクシーロイド!?やばいわね!

TeddyLoid: それで曲を作ってみたい!

FOXES: それ超クールだわ!!やりたい!それどこでできるの?今週の土曜日とかどう?

TeddyLoid: (笑)

FOXES: それって人のホログラム作るの?

TeddyLoid: それはまた別の技術で、まさにそこにいるかのように、後ろから投影するんだ、映像を。透明なプラスチックの板に投影するんだよ。

FOXES: なるほどね。本当にすごいわそれ。

それでは最後に、それぞれ注目されている新世代のアーティストとして、今後目指したいものがあれば、
教えてください。

TeddyLoid: 僕は日本国内の活動はもちろんそうなんですけど、今一番近く思う活動は、海外での活動を広めて行きたくて、是非フォクシーズと曲を作って行きたいし、僕のトラックに歌詞とメロディをつけてもらって、一緒に曲作りしてみたいですね。
今はその場にいなくても、インターネットを使って遠く離れた友達とも曲を作るから、ネットでセッションして、作ってみたいですね。

FOXES: 本当にそうよね。ゼッドとも実際そういう風にして曲を作ったし、そういうことはできるわよね。トラックを送り合ったり、やりとりができるものね。
そして私にとって凄く大事なのは、私自身日本と日本の文化が大好きだから、日本で何か大きなことがしたい、っていうこと。
日本でもどんどん音楽活動を続けて行きたいわ、本当にこの国を愛しているから。恋に落ちたのよ。特に、私はロンドンにいて、Teddyは東京にいるから、そういう風に曲ができたら最高よね。

TeddyLoid: 今間違いなく、同い年で一番凄いと思うアーティストだよ。

FOXES: そんな!やさしいのね、本当にありがとう。

TeddyLoid: 本当に衝撃的だった。

FOXES: 私はまだ駆け出したばかりだし、まだこれからやらないといけないことはたくさんあるように感じるわ。
もっと努力しないといけないし。
自分の仕事大好きだし、毎日これができることは本当に恵まれていることだなって思うわ。まさに夢がかなった気分よ。
私は人生をかけて、この仕事をやっていきたいと思うわ。できるといいな。
Teddyは凄く軸があって、強い意志を持っているように感じるし、熱意が伝わるわ。特に昨日のオープニングを聴いていても、素晴らしかったし、大きな未来があるはずよ!

TeddyLoid: 僕もフォクシーズに対して全く同じことを思っているよ。

FOXES: 本当にお会いできて良かったです。



TeddyLoid「Black Moon Sympathy」MusicVideo
フォクシーズ「レット・ゴー・フォー・トゥナイト」